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ベトナムマーケットレポート(3月20日作成)


竹内浩一(Japan Securities Incorporatedエグゼクティブ・ストラテジスト)


 

① 【市況】VN指数、2.93%高

ホーチミン証券取引所のVN指数は3月13日の473.18ポイントから3月20日の487.04ポイントまで13.86ポイント(2.93%)上昇した。

ベトナムの年初から2月末までの携帯電話機・部品の輸出額が前年同期比で67.3%増となった。67.3%増は輸出品目別で最大。2012年通年の携帯電話機・部品輸出額は2010年比で5.5倍に急増しており、携帯電話機・部品はベトナムの重要輸出品に成長している。専門家は携帯電話機・部品の輸出額が2013年か2014年には通年で200億米ドルを突破し、輸出品目別で輸出額トップを奪うと予想する。2012年にはベトナムで生産された携帯電話機・部品は世界29ヶ国・地域に輸出された。

為替相場は1万ドン当たり45.31円(3月20日現地時間13時/YAHOO!ファイナンス)。

 

② 【トピックス】ダナン市について

ダナンの地形的位置
ダナンはベトナム中部の中心都市だ。ハノイ/ハイフォンなど北部ベトナムとホーチミン/カイメック・チーバイの南部ベトナムを結ぶ国道と海路の中継地点となっている。空路ではハノイから759キロ、ホーチミンからは960キロで約一時間強の航空時間で到着する。ダナン北方にはハイバン峠があり、ベトナムの気候を南北に分けている。また、ダナンはフエ(ベトナム)-クオンチ(ベトナム)-サワンナケート(ラオス)-ムクダハン(タイ)-ピサヌローク(タイ)、そして将来はミャンマーまで繋がる東西経済回廊の東側起点に位置するASEANの要衝都市でもある。

中部地域プロジェクト
ベトナム政府はダナンを中心とする中部地域の開発に力を入れており、大きなプロジェクトがいくつも計画、実施されている。フエとダナンを結ぶハイバントンネル(日本のODAにより2005年6月開通)、ダナン・クアンガイ高速道路、ダナン国際空港の近代化、クアンナム省のチューライ(Chu Lai)経済特区、そしてベトナム初の製油基地ズンクワット(Dung Quat)のあるズンクアット経済特区など。

4つの世界遺産への中継点
中部ベトナムはダナン(中央直轄市)、トゥアティエンフエ省、クァンナム省、クァンガイ省、ビンディン省からなる。2004年9月には、中部沿海5省市からなる「中部重要経済地域」を設立する旨の文書にカイ首相(当時)が署名し、ダナン市がその地域の中心都市となることが確認された。
観光都市としては中世日本とかかわりが深いホイアン、チャムの神殿遺跡のあるミソン、グエン朝の古都フエ、洞窟のフォンニャ=ケバンが有名だ。いずれもユネスコの世界文化遺産、自然記念物に登録され、重要な観光資源になっている。

ダナン港(ハン川のテインサ河口港、リエンチエオ港を含む)
テインサ港の水深は12メートルで4万DWT級船舶や専用船の受け入れが可能。貨物処理能力は年間600万トン。現在、ダナンから香港、シンガポール、日本、台湾、韓国、マレーシアへの直行航路便が運行中だ。

テイン

 

ダナン国際空港
ダナン国際空港はダナン市中心部から約10分に隣接している。大幅に増加する利用客と貨物輸送に応えるために新国際ターミナル、滑走路のアップグレード工事が進行中だ。

郵便・電信/電力/給水システム/その他
SEMEWE3通信ケーブルを使用し、欧州及びアジアの40ヶ国と接続。電力は地域消費と産業用の電力需要を満たすために500KV高圧線で供給している。また、給水はダナン水道社が一日当り205,000立方メートルを給水。2020年までに給水能力を一日当り396,300立方メートルに向上する計画。また、現在、ダナン市内では銀行59行、保険会社30社、会計事務所14社、物流会社54社が業務展開をしている。

人材・労働力
現在、ダナンには大学6校、短大15校、専門学校19校がある。中でもダナン大学はフランス、アメリカ、日本、オーストラリア、カナダ、ニュージーランドなど教育環境の整った諸外国の大学と提携した海外留学プログラムなどに力を入れている。また、職業訓練センターでは50ヵ所で、コンピュータ、縫製業、機械、電気・電子、建設などの分野を対象に短期間での養成プログラムが常時提供されている。

都市開発計画
ここ10年の急激な都市化に伴って、インフラ整備が進行中。市内中心部はハイチャウ区とタンケ区で、東側のソンチャ区やグハンソン区の風光明媚な海岸線には多数のリゾートが開業中だ。工業団地は主に西北部に集中し、ダナンハイテクパーク、ホアカン工業団地、リエンチエオ工業団地、ホアカム工業団地などがある。ダナンへの直接投資の各国比率は英領バージン諸島が38.6%、韓国が20.5%、米国が8.7%、香港が4.7%、日本が6.6%、シンガポールが3.7%等。

2020年までのダナンの発展計画
ダナンは、中部ベトナムの文化・スポーツ・教育訓練・科学技術の中心として2020年に向けて以下の数値他を目標にしている。
・平均GDP成長率:年12~13%
・1人当りの平均所得:4,500~5,000米ドル
・輸出増加率:年19~20%
・新規雇用:年3万人
運輸、金融、保険、通信、コンサルタント業、技術移転を含む優位性の高いサービスの発展を目指す。また、2020年までにダナン市の主要産業として観光業を発展させる計画で、環境に優しい都市として、例えば進出企業へ厳格な排水基準規制を実施している。

 

③ 【取扱銘柄の動向】

◆ホアファット・グループ(HPG) 3月20日終値 25,200 (前週比 +600)

格付け会社ベトナム・レポート社とベトナムニュース紙は2012年版の「急成長企業トップ500社(FAST500)」を発表、ランキング1位にはHPG子会社でコークスの製造・販売を手掛けるホアファット・エネジーが選出された。FAST500は米経済誌フォーチュンの企業番付に使われる国際基準でトップ500企業を選出している。

HPG

 

◆ビングループ(VIC) 3月20日終値 65,000 (前週比 +1,500)

VICは取締役会で傘下のビンパール有限会社が南中部カインホア省でのリゾート開発を目的とした新会社3社を設立することを承認した。ビンパール有限会社の出資額は約3兆2930億ドンの見通し。新会社3社の詳細は以下の通り。

カムラン投資有限会社(Cong ty TNHH Dau tu Cam Ranh)
・資本金:1兆6230億ドン・所在地:カインホア省ニャンチャン市フオックティエン地区・ビンパール有限会社のカムラン投資有限会社への出資比率:90%

ホンチェー投資開発有限会社(Cong ty TNHH Dau tu va Phat trien Hon tre)
・資本金:1兆9160億ドン・所在地:カインホア省ニャンチャン市ビンフオック地区・ビンパール有限会社のホンチェー投資開発有限会社への出資比率:90%

ビンパール・バイザイ有限会社(Cong ty TNHH Vinpearl Bai Dai)
・資本金:1200億ドン・所在地:カインホア省ニャンチャン市ビントー地区・ビンパール有限会社のビンパール・バイザイ有限会社への出資比率:90%

一方、VIC傘下のハイザン社は3月末に、中部ビンディン省で「ハイザン観光コンプレックス」の建設を開始する。同省の合計656ヘクタールの土地に国際基準に沿った環境対応型の観光施設を開発する。施設はゴルフコース、文化施設、集合住宅、娯楽施設などで構成され、建設期間は5年、総工費は3兆4200億ドンとなる。また、VICはビンディン省クイニョンで総延長1キロの観光用ケーブルカー設置を検討中。ビンディン省当局では、ハイザン観光コンプレックスの建設が計画通りに進むとともに、同省や中部全体の観光拠点に成長することを期待している。

世界経済フォーラムは12日、ヤング・グローバル・リーダーズ2013を発表した。今年度は社会のあらゆる分野で活躍する世界70か国の199人の若きリーダーが表彰され、ベトナムからは2名が選出された。ベトナムから選出されたのは、VICの社長兼取締役会長、レ・ティ・トゥ・トゥイ女史とPACEビジネスマンスクールの創立者兼校長で教育研究開発センターのメンバーでもあるザン・トウ・チュン氏の2名。VICのレ・ティ・トゥ・トゥイ社長兼取締役会長は英語がネイティブレベル、日本語も堪能で日本やタイでのビジネス経験もある。

VIC

 

◆バオベトホールディングス(BVH) 3月20日終値 51,000 (前週比 +0)

BVHは2013年定時株主総会の基準日を3月26日と発表した。詳細は以下の通り。
(2013年定時株主総会)
・権利落ち日:2013年3月22日 
・基準日:2013年3月26日  
・開催予定日:2013年4月24日
・開催場所:Melia Hotel(44B Ly Thuong Kiet St., Hanoi)

BVH

 

◆FPTコーポレーション(FPT) 3月20日終値 37,200 (前週比 +100)

 ITホールディングスグループ傘下の株式会社アグレックス(東京都新宿区)は12日、FPT子会社のFPTソフトウェアとグローバルBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)事業を行う合弁会社の設立で合意した。合弁会社名は「F-AGREX」(仮称)で、本社はホーチミン市またはハノイ市に置く。出資比率は現在協議中でアグレックス、ITホールディングス、FPTソフトウェア、FPTの4社による出資となる。
アグレックスは1965年創業でアウトソーシング事業を展開。近年、サービス多様化・低価格化に加えて、顧客の海外進出で海外需要が高まっているため、中期計画でアジア圏を中心とした海外展開を目標としている。一方、FPTソフトウェアはITアウトソーシングのみならず、アグレックスの人材を活用したBPO分野参入を計画している。合弁会社設立でまずは日本国内企業向けに高品質で低価格なBPOサービスを提供し、将来的にはベトナム及びASEAN諸国での展開を目指す。
日本企業にとって、FPT大学などの教育機関を保有し日本語教育を行っているFPTは日本語能力のあるベトナムの人材を確保しやすいというメリットがある。また、対中外交関係悪化、人件費高騰による「チャイナ・リスク」回避も追い風となった。

FPT

 

◆タンタオ工業投資(ITA) 3月20日終値 7,600 (前週比 +100)

主にベトナムに投資するNYSE上場ETFのマーケットベクターズ・ベトナムETF(MARKET VECTORS VIETNAM ETF)は3月13日までにITA株150,920 株追加投資を行い、保有株数を31,050,629株(6.98%)から31,201,549株(7.02%)へ引き上げたことを報告した。

ITA

 

◆ホアン・アイン・ザーライ(HAG) 3月20日終値 27,100 (前週比 -200)

HAGは14日、ラオス北部のフアパン県で、ノンカイ国際空港建設案件を着工した。同空港は面積183ヘクタール、投資総額8000万米ドルで、第1期工場ではATR72やFokker 70など小型・中型旅客機(定員70~100人)の離着陸が可能な全長2400メートル・全幅30メートルの滑走路、年間旅客処理能力10万人の旅客ターミナルを建設する。第1期建設の完工時期は2015年を予定。第2期工場では、エアバスA320やエアバスA321などの大型航空機の離着陸が出来るよう、滑走路等の設備増強を予定している。
また、HAGはラオス南部アタプー県での国際空港建設案件に4000万米ドルを投資している。同空港は面積230ヘクタール、2012年2月に着工し、2013年6月に完成予定。


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2013.03.22 » アジア現地情報/投資関連情報 印刷 印刷